先日、本を読み終えた。
とても納得いく、腑に落ちる内容でした。
現在の世の中、ポジティブケイパビリティが良いという価値観が一般的。
- 効率的に結果を出すこと。
- 問題解決を進めて結果を出すこと。
- 課題に対する答えを出すこと。
- 前向きに考えて進むこと。
そうした考え方が好まれるし、そう思っている自分もいる。
その反面、矛盾が多い、理不尽なことも多い、それが世の中。
結果を求めることに囚われて、物事の本質を捉えられていないと感じることが多い。
人は機械でもコンピュータでもない、感情のある生き物で、個性があるもの。
矛盾を感じたり、悩み葛藤しながら、どうしたいかどうあるべきか、モヤモヤしたままの状態が続くようなことも人生たくさんある。
逃げることも大事、無理をしないで自分を大事にする、そういう価値観もある。
何かを犠牲にして選択して前に進むことが大事な価値観もある。
逃げずに前に進めずに、葛藤を抱えながら日々を過ごすことも能力で大事と思うが、評価はされにくい。
実はその能力が、理不尽も矛盾も多い社会にはとても必要ではないかと思う。
ソーシャルワークにも、インテーク、アセスメント、プランニング、モニタリング、ソーシャルアクション、etc、とても大事な支援を前に進めるためのスキルがあり、結果を求められる。
SWとしての葛藤や気持ちの揺れ動きは、簡単ではないし、誰かが答えを教えるものではなく、自分自身がモヤモヤを抱えながら月日を重ねて、自分なりの答えを導き出すことがとても大事な経験で成長でもあるのかもしれない。
が、そんな苦しい月日を耐えながら維持して過ごすような価値は薄れていく社会になっている。
そんなネガティブケイパビリティな関わりは、まさにネガティブな捉え方をされる。
それでも寄り添う姿勢に大事な意味があり、とても大切で求められる能力なのではないか。
その能力もまた、学ぶ必要もあるのではないか。
その大事さがもっと認知される必要があるのではないか。
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